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食品中異物申告の調査処理結果

 (食品管理課 2008.07.08)
http://www.kfda.go.kr/open_content/news/press_view.php?seq=1516&av_pg=1&menucode=103003001&textfield=&keyfield=
食品医薬品安全庁は、3月末の食品異物事故の発生以降最近まで異物申告が以前と比較して7倍以上と大幅に増加したと発表した。
去る3月20日に「食品安全消費者申告センター」を開設して以来、377件の申告があった。また5月19日の「食品異物報告調査指針」が施行されて食品業者による異物申告が準義務化されて以来、食薬庁に報告義務のある年間売上高500億以上の業者からの報告が108件あったなど、3月20日から6月30日までの異物報告は524件であった。このうち351件は調査が完了し、173件については調査中である。
申告された異物の種類については虫が139件(26.5%)と最も多かった。次いでプラスチック61件(11.6%)、カビ 53件(10.1%)、金属製異物53件(10.1%)、炭化物などその他異物218件 (41.6%)であった。
異物混入原因についての調査が完了した351件を分析した結果、消費者の不注意155件(44.2%)、製造段階での混入 112件(31.9%)、流通段階での発生 30件(8.5%)の順だった。さらに虚偽申告が4件、誤認申告も 49件(14.0%) あり、髪の毛を故意に入れた後該当製品 1000箱を要求するブラックコンシューマーの事例もあった。
注:虚偽申告:異物をわざと入れて申告
誤認申告:マグロの皮をビニールと間違えるなどして申告
製造段階での異物混入は施設の老朽化、勤務者の不注意、周辺環境管理不十分及び防虫設備未整備などが原因であった。
流通段階の混入では取り扱い不注意による容器包装の破損及び微細穴発生によるカビや害虫侵入などが原因であった。
そして消費段階では製品を開封後室温で放置したり長期間の保管による各種虫侵入、非衛生的住居環境による衛生昆虫混入などが原因であった。
同時に5月19日の「食品異物報告調査指針」の施行後、報告義務のある年間売上高500億以上の67業者中32業者から108件の異物が報告された。このうち直ちに報告されたものが81件(75%)で、一部業者はマスコミで報道されてから報告するなど報告を忌避する傾向のあるところもある。
食薬庁は食品業者の異物報告を活性化するために、直ちに報告して是正及び予防措置を執る業者に対しては行政処分の減免などのインセンティブを拡大していく一方、故意に届け出を怠ったり隠蔽したりする業者に対しては徹底的な調査と行政処分など処罰を強化していく方針である。
(351件中消費者に問題があるのが208件と6割を占めるというのは制度としてはどうなんだろう)