食品安全情報blog過去記事

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ビスフェノールA(bisphenol A)に対する Q & A

(容器包装課 2008.08.05)
http://www.kfda.go.kr/open_content/news/notice_view.php?seq=1045&menucode=103001001
ビスフェノール Aの Q & A
Q1.ビスフェノール Aとは何か?

Q2.ビスフェノール Aを含むプラスチックの用途は何か?

Q3.ビスフェノール Aはどこに含まれるか?
ビスフェノールaを原材料に使っているポリカーボネート及びエポキシ樹脂には製造工程で反応しなかったビスフェノールAが残存していて微量含まれることがある。

Q4.ビスフェノール Aは国内外ではどのように管理されているか?
食品容器及び包装を製造する場合に使われる原料物質で食品に移行する可能性のある物質については人体への有害影響を防止する目的で食品衛生法により規格基準を設定している。現在韓国ではポリカーボネート材質の器具及び容器包装については、ビスフェノールA(フェノール、t-ブチルフェノールを含む)の溶出規格を2.5 ppm以下と規定しているが、ビスフェノール Aの溶出規格を0.6 ppm以下と個別規格として分離強化するために立案予告が完了、間もなく告示する予定である。
日本ではポリカーボネート材質の器具及び容器包装については、ビスフェノールA(フェノール、t-ブチルフェノールを含む)の溶出規格2.5 ppm以下と韓国と同様に規定している。EUではビスフェノールAの溶出規格は0.6 ppm以下としているが、ビスフェノールAのTDI 0.005 mg/kg体重/日を根拠に溶出規格は3.0 ppmでも安全であると再評価している。米国及びカナダにはビスフェノールAポリカーボネート製造の際に使用することができる原料物質として認めているが、溶出規格は別に設定していない。

Q5.ビスフェノール Aに対する検査はどのようにしているか?
国内で流通している食品用器具及び容器包装は食品衛生法第9条の規定に基づいて考試された食品公典第6・器具及び容器包装の基準規格でビスフェノール Aの溶出規格及び試験方法をそれぞれ規定しています。
また、ビスフェノール Aの溶出試験は PC 材質の容器と直接接触する食品の種類(脂肪やpHなど)によって規定された条件の下で溶出させた後、ビスフェノール Aを HPLCを利用して分析している。

Q6.乳児用哺乳瓶(PC 材質)に対するビスフェノール A 検査結果はどうか?
当庁では 2008年度に国内流通乳児用哺乳瓶(PC 材質)についてビスフェノールA 移行量の調査のために水を使って 60℃ 及び 95℃から 30分間それぞれ溶出させた後、溶出液中のビスフェノール A 含量を測定した結果、全て検出されなかった。
参考までに国内流通乳児用哺乳瓶(PC 材質)を電子レンジで加熱した後のビスフェノール A 移行量の調査のために、哺乳瓶に水を入れて電子レンジで 1分、2分、3分、4分、5分間それぞれ時間を変えて加熱して溶出させてビスフェノール A含量を測定した結果、全て検出されなかった。

Q7.国内に輸入流通される乳児用哺乳瓶に対する安全管理はどうなっているか?
乳児用哺乳瓶を含み現在国内に輸入される食品器具及び容器包装に対しては地方食品医薬品安全庁が製品の材質別精密検査を実施して適合した製品に限って輸入されている。
また国内で製造される食品器具及び容器包装は同一材質ごとに3ヶ月に 1回以上材質別基準規格検査を実施して基準規格に適った製品だけ国内流通するように安全管理を徹底的にしている。

Q8.PC 材質の乳児用哺乳瓶を使っても問題はないですか?
現行の 「ポリカーボネート(PC)」の基準規格に適した製品は安全性には問題はないが、食薬庁は今後とも継続的に米国、カナダ、ヨーロッパなど先進外国の動向を把握して関連情報を収集して迅速に対応及び国際的調和をはかる予定である。
ただしPC 材質の乳児用哺乳瓶を正しく使うためには製品に「使用上の注意
事項*」が記されているので消費者はこれを守って使うのが望ましい。
*使用上注意事項例示
-過度に沸騰させると哺乳瓶と乳首が傷つくことがあります
-哺乳瓶内側表面に傷がある場合は直ちに交換してください
-煮沸消毒の場合には哺乳瓶は2−3分、乳首と附属品は 30秒程度消毒してください