食品安全情報blog過去記事

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アンディの見解:ビスフェノールA

Andy’s Take: Bisphenol A
October 31, 2008
http://www.fda.gov/oc/vonEschenbach/andys_take/default.html
FDAの科学委員会は最近ビスフェノールABPA)の科学的データを評価した小委員会の報告書に取り組んでいる。8月に私がBPAについて話したときに、科学に基づく規制機関として我々は良い公衆衛生上の施策決定のために最良の科学を必要としていることを述べた。そしてそのプロセスの一環がFDA外部の専門家からの意見を求めることである。この場合小委員会の専門家は、一部の人がFDAを「辛らつに批判する」と言っているような見解を示した。
私の見解は、この報告書はFDAがまさに耳を傾けるべき、正反対の視点を提示している。我々の立場を批判しているというよりむしろこの報告書は、我々の規制決定に役立つであろう情報を同定するための、我々のプロセスを再確認している。FDAはこの報告書を求め、この批判的解析を求め、そしてこれからもそうし続ける。このような情報は他の規制機関により行われた解析などの各種情報同様我々の政策決定に取り込まれるだろう。
製品の安全性と有効性に関する規制決定は常に製品に関する包括的知識に基づかなければならない。この知識は、製品に関する科学的データの蓄積に基づく情報の厳密でしっかりした解析によりもたらされる。このことがFDAが科学に基づく規制機関と言われる所以である。
しかし科学は常に発展していて、しかも発展は急速で科学革命と称される。 FDAはその革命から来る新しいデータを求めている。しかしこれらの新しいデータは情報として集められ、規制決定の根拠となる知識に変換されなければならない。我々は厳密な解析や批判的評価、厳しい妥当性確認といったプロセスを省略したり避けたりすることはできない。そうしたことをしたうえで初めて製品を認可したり医薬品のラベルを変更したり製品の変更や回収を求めたりという規制上の決定の揺るぎない強固な科学的基礎が得られるのである。
終わりに、FDAは単純な科学的解析を行っているのではない−FDAは法により何億もの人々の健康を守り増進するための規制決定を行う任務がある。我々はこのために無私の努力をしている科学委員会や小委員会の委員に感謝している。
我々は常に健康に影響する製品の安全性と有効性確保のためにより多くのことを学ぶ努力を続ける。