食品安全情報blog過去記事

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体重を減らす「魔法の薬」

Behind the headlines
Weight loss 'wonder drug'
Wednesday November 5 2008
http://www.nhs.uk/news/2008/11November/Pages/Weightlosswonderdrug.aspx
本日Daily Mailは好きなだけジャンクフードを食べても体重が増えなくて、さらに運動しなくても運動したのと同じ効果がある薬について報告した。さらに糖尿病も予防するかもしれない。
この薬物SRT1720は「赤ワインに含まれる魔法の成分」であるレスベラトロールに似た作用をもち、食べ物が少ないので脂肪を燃やす必要があると「身体に勘違いさせる」という。
この研究は高脂肪食を与えたマウスにSRT1720を与えた結果体重増加が予想より少なかったというものである。しかしマウスはヒトとは違う。ヒトにおいて安全で有効であるかどうかはさらに研究が必要である。
SRT1720は酵素SIRT1をレスベラトロールの約3倍の強さで活性化する合成化合物である。Cell Metabolismに発表されたこの論文では500 mg/kgのSRT1720を与えたマウスは高脂肪食で10週間で体重が増えなかった。100 mg/kgでは一部予防効果があった。この知見はSIRT1が代謝疾患の治療ターゲットになる可能性を示唆するものであるが、現時点ではそれ以上のことは言えない。Daily Mailが主張するようなジャンクフードを好きなだけ食べても太らないし運動しなくても運動と同じ効果があるなどということの根拠はない。健康のためには健康的な食生活と定期的な運動が最良である。
(それこそ環境に悪影響大だと思うんだけど英米人はこういう薬が好きなんだよね。そしてその結果は往々にして↓)