食品安全情報blog過去記事

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FDAは食用動物へのある種の抗生物質の使用禁止を撤回

FDA Reverses Decision to Ban Certain Antibiotic Use in Food Animals
January 21, 2009
http://www.nationalacademies.org/headlines/20090121.html
FDAはこの夏の食用動物へのセファロスポリンの使用禁止決定を撤回して、使用を認める予定だと述べている。FDAの当初の決定はウシやブタや鶏への過剰な抗生物質の使用は、ヒトにも感染する細菌の抗生物質耐性獲得を促進する可能性について恐れたためである。
セファロスポリン類は成長促進と感染性疾患治療のために一般的に家畜飼料に使用されている。ヒトの治療用にセファロスポリンが重要であるため7月3日にFDAは動物への「承認適応症外使用」を規制する計画であると発表した。しかしながら農業団体や動物用医薬品メーカーが抗生物質は必要であると主張し、他に使用禁止を支持するヒトへの悪影響についてのデータには欠陥があるとの指摘があった。11月25日にFDAは多くの意見が寄せられたためさらに詳細なレビューの時間が必要であるため先の決定を撤回したが、いつかは規制する予定であると付け加えていた。
NRCとIOMは1980年代から抗生物質の過剰使用について警告しており、2003年にはIOMがFDAに対してヒト治療用と同じ薬物を動物に使うのは禁止するよう要請していた。
報告書へのリンクあり。