食品安全情報blog過去記事

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無知は必ずしも幸福ではない

Ignorance isn't always bliss
Andrew Wadge
January 26th 2009
http://www.fsascience.net/2009/01/26/ignorance_isnt_always_bliss
土曜日のGuardian紙で、Lucy ManganがFSAのレストランやテイクアウトのメニューへのカロリー表示推進について嘆いている。LucyはFSAが彼女の自分にとって都合の良くない事実に直面しない権利を奪ったと考えている。
FSAが人々が自分の食べるものについて情報を与えられた上での選択ができるように勧めていることが同時に悪いことだと思われるのは奇妙ではないだろうか。面白いことにLucyはFSAが「過保護国家」を促進しているとは非難していない。彼女は法の予期せぬ結果について興味深い観察をしている−FSAが通常の良き助言に従うだろう人々が、「この情報過多社会にあって僅かしか残っていない意図的無知の余地」をFSAが剥奪することによって従わなく可能性があるという。
我々は人々にこうすべきだと指示することがうまくいかないことは知っているが、人々に情報を与えることによって何を食べるかについて情報を与えられた上での決定を行う機会を与える。これは複雑な領域であり、だからこそ我々は人々のより良い食事選択について理解するための研究を行う経済社会研究評議会と協力しているのだ。人々の生活の何時何処で食事に関する健康関連決定がなされるのかをより良く理解することで、より役立つ情報提供ができるであろう。
私はLucyが食べても罪悪感{ざいあくかん}を抱かずに済むご馳走を食べたいという気持ちはわかる。定期的な読者なら私が過去に食べ物を楽しんでいたことを思い出すであろう。しかしさらに重要なポイントがあるのだ。多くの人が体重を減らしたいと思っていて食べ物について知りたがっている。彼らの手伝いをするのがFSAの仕事であり、食品のカロリーがどれだけなのかについての情報を人々が得ることを確保するのがその仕事の一環である。

Lucy Manganの記事
Out for the count
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2009/jan/24/lucy-mangan-calories
カロリー表示というか、二酸化炭素排出量とかあらゆるものが罪悪であるという情報に溢れ、注意しなければならない生活に疲れてしまった、という嘆き。