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スコットランドのアルコール対策Q & A

Behind the headlines
Scottish alcohol plans Q&A
Tuesday March 3 2009
http://www.nhs.uk/news/2009/03March/Pages/ScottishAlcoholProposals.aspx
スコットランド政府は、スコットランドにおけるアルコールの誤用対策として一連の提案を発表した。BBCなどが値引き禁止や最低価格の設定などの計画の概要を報道している。ヨーロッパでそのような規則を導入するのはスコットランドが最初になる。
何が提案されているのか?
いくつかの提案がなされているが、最も関心を呼んでいるのは:
・ アルコールの一定量につき最低価格を設定する
・ 販売店での「1本買うともう1本おまけ」や値引きなどの販促を規制する。さらにアルコールを特売品にするのは禁止する。
・ 必要であればアルコールを購入できる年齢を21才に引き上げる
・ アルコール販売業者に対してアルコール誤用による悪影響対策のための「社会責任」税を課す
なぜこのような対策をするのか?
スコットランドにおいてはアルコールに関連する死亡は最近15年間で2倍以上になった。スコットランドは世界でも肝疾患や肝硬変が最も急速に増加している。2007/2008年にはアルコール関連の病気や怪我による入院が4万件以上であった。
スコットランドでは男性の50%女性の30%が推奨される飲酒量を上回っている。 スコットランドでの酒類販売量は16才以上の男女全てが男性の推奨摂取量を上回るのに十分な量となっている。健康上のコストに加えて多くの社会的経済的コストがかかっている。
アルコール誤用が増加した理由は?
多くの要因があるが、安価で入手しやすくなったこともある。1980年代に比べて70%以上入手しやすくなった。ラガービールの24缶入りがたった7ポンドで売られている。
新しい提案はいつ発効するのか?
多くの提案はスコットランド議会の承認が必要であろう。単位アルコールあたりの割いて価格設定については既存の規制の修正で承認が必要ではないため今年末には発効するだろう。
イングランドには影響するか?
これらの提案はスコットランドのみである。
イングランドでは適用される可能性は?
現時点でそのような提案はない。しかしスコットランドの規制が実行され成果をあげればウエストミンスターがそれに続く可能性はある。