食品安全情報blog過去記事

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缶飲料のビスフェノールA調査

Survey of Bisphenol A in Canned Drink Products
March, 2009
http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/securit/packag-emball/bpa/bpa_survey-enquete-can-eng.php
2007年4月にオタワで販売されていた72の缶飲料を調査した。4検体がお茶で他は全て炭酸飲料。これらの製品はカナダでの市場シェアの84%以上を占める。
結果は75%は0.5 microg/L以下、85%は1 microg/L以下、平均は0.57 microg/Lと全体的に低かった。幅は0.032-4.5 microg/Lで、この差は缶の内側のコーティング剤の違いや滅菌条件(温度や時間)などによる。また貯蔵や運搬時の温度や日光にもよる。
体重60 kgの成人が1日あたり355mLの平均濃度の缶飲料を飲むとすると0.2microg/日となり、これはヘルスカナダの保守的暫定TDI 25 microg/kg体重/日の0.0135%となる。最も高濃度の飲料でもこのTDIに到達するには1日940缶を飲まなければならない。
結果は表で掲載されている。
(J. Agric. Food Chem., 2009, 57 (4), pp 1307-1311.に発表済みのデータ)


(これがニュースでは「ほとんどの缶入り飲料にビスフェノールAが入っている、危険」となる
http://news.google.co.jp/news?ned=ca&topic=m&ncl=dOg9KXJCY1bA1-MJcqH3G2sgXxORM
1月に専門誌に発表していたのをウェブサイト公表したのは3月4日で、隠していたと非難されていたりする。濃度はどうでもいいらしい。なにしろ「どんなに微量でもダメ」な物質なのだから。)