食品安全情報blog過去記事

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3-MCPDエステル

3-MCPD esters
http://ec.europa.eu/food/food/chemicalsafety/contaminants/mcpd_en.htm
ILSIが欧州委員会と共同で2009年2月5-6日に3-MCPDエステルについてのワークショップを開催した。そのプレゼン資料や報告書がILSIヨーロッパのサイトに掲載されていることを紹介している。
3-MCPDエステルは3-MCPD脂肪酸であり最近精製植物油を含む食品から検出された。
Workshop on "3-MCPD Esters in Food Products"
http://europe.ilsi.org/events/past/Workshop3MCPDesters.htm
最初の検出報告は2004年でその後フレンチフライ、トーストしたパン、ドーナッツ、クラッカー、コーヒー、ローストしたオオムギモルト(ビールには検出されていない)、コーヒークリーム、ニシンのピクルス、ソーセージなどから検出されている。多くな食品の熱加工により生じるとされ濃度は0.2-6.6mg/kgで食品の脂肪画分からのみ検出され通常結合型3-MCPDのほうが遊離3-MCPDより多い。
2006年に油脂の脱臭工程で3-MCPDエステルが多く生じることが報告された。特に精製パーム油。精製法改良で削減できるかもしれない。
(パーム油はトランス脂肪削減のために多く使われるようになっている。結構皮肉な話。)