食品安全情報blog過去記事

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アルコールの値段Q&A

Behind the headlines
Alcohol price Q&A
Monday March 16 2009
http://www.nhs.uk/news/2009/03March/Pages/MinimumalcoholpriceQA.aspx
イングランドの最高医学責任者(CMO)Sir Liam Donaldsonがアルコールの最低価格を提案した。イングランドにおいてはアルコールの単位あたりの最小価格を50pにすべきだとしている。報道によればこの提案は政府に歓迎されず、首相はこの計画を却下したとされる。
CMOは年次報告書で、12%のアルコールを含む750 mLのワインは4.5ポンド以下で売ってはならないなどの提案を行った。この助言の理由は飲酒が社会の中に深く浸透しており、成人の平均飲酒量は毎年ワイン120本になること、1970年以降多くのヨーロッパ諸国で飲酒量が減っているのにイングランドでは40%増加したこと、胎児への悪影響や酔っぱらっての暴力や虐待、多大な健康負荷などがある。


関連

  • オーストラリアにおけるアルコール課税:公衆衛生上緊急な対応が必要

Alcohol taxation policy in Australia: public health imperatives for action
16 March 2009
http://www.mja.com.au/public/issues/190_08_200409/sko10279_fm.html
Medical Journal of Australiaに掲載された声明
オーストラリア政府が間もなく酒税について投票を行う。課税による飲酒削減効果については議論があるが、オーストラリアにおけるアルコールの害は許容できないレベルにあり速やかな対応が必要。飲酒による健康や経済的被害、犯罪や交通事故、暴力など、特に若い人においては許容できない。

(酒と煙草は害が大きいが対応が難しい。で、代わりに影響はほぼないものを禁止して満足しちゃったり。小さなことを過大に問題にすることは結果的に大きな問題への対策を遅らせて公衆衛生を悪化させる効果がある。)

  • チョコレート課税を支持する?なんてあり得ない

TimesOnline
Support a tax on chocolate? Fat chance
March 15, 2009
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/uk/scotland/article5907727.ece
英国医学会の会合でチョコレート税導入が否決された。
導入を提唱した医師はチョコレートが肥満の原因の一つなのにいわゆるジャンクフードに比べて良いものだと思われていると主張している。否決理由はチョコレートに課税しても肥満の解決にはならないだろうこと。