食品安全情報blog過去記事

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人生の早い時期に大豆を食べることがアジア人女性の乳がんを減らすかもしれない

Eating soy early in life may reduce breast cancer among Asian women
24-Mar-2009
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2009-03/aafc-ese031809.php
Cancer Epidemiology, Biomarkers and Preventionに発表された論文によれば、子どもの時に大豆をたくさん食べたアジア系アメリカ人女性の乳がんリスクは58%低い。
米国白人女性に比べて中国や日本の女性の乳がん頻度は4-7分の1の少なさである。しかしアジア系の女性が米国に移住すると数世代で白人女性と同様の率に増加するため、遺伝要因ではなく何らかの外部要因が関与すると考えられている。
この研究は米国在住の中国系、日系、フィリピン系女性についてのもので、 597人の乳がん患者と966人の健康な女性にインタビューを行った。その女性の母親が米国にいれば母親にも子どもの頃の大豆摂取について調べるためにインタビューした。
大豆摂取量で3分割して最も多い群と最も少ない群を比較したところ、子どもの頃の大豆摂取は58%の乳がん削減、青年期や成人してからの大豆摂取は20-25%の削減だった。子ども時代の大豆摂取による乳がんリスク減少は調べた3人種全てで、全ての地域で観察された。
この知見を根拠に子どもの食生活を変えるのは時期尚早であると注意している。さらなる研究が必要である。