食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

カナダで「ビスフェノールAフリー」として販売されている哺乳瓶からビスフェノールAが検出されていたとしてニュースになっている
When BPA-free isn’t
http://www.sciencenews.org/view/generic/id/46019/title/When_BPA-free_isn%E2%80%99t
Toxin tests surprise Health Canada
http://www.canada.com/health/Toxin+tests+surprise+Health+Canada/1844915/story.html
Toxin amount in BPA-free bottles minute: Health Canada
July 30
http://www.canada.com/health/Toxin+amount+free+bottles+minute+Health+Canada/1846249/story.html
ヘルスカナダの科学者が市販品の調査をしてpptレベルのBPAを検出したとされている。この結果は製造時の混入によるアーチファクトである可能性が示唆され、健康上に問題になる量ではないとヘルスカナダは言っているらしいが、 BPAフリーを謳って販売していた製造業者はこれまで検出されたことはないと猛反発、市民団体は結果を発表しないことを批判。


既に論文発表されているデータのことらしい
Migration of bisphenol A from plastic baby bottles, baby bottle liners and reusable polycarbonate drinking bottles
Food Additives & Contaminants: Part A, Volume 26, Issue 6 June 2009 , pages 928 - 937

ゼロトレランスは厄介だ。禁止と言うからにはどんなに僅かでもダメという理屈で、収拾がつかない。規制強化が必ずしも安心をもたらさずいろいろ問題を長引かせている例。

  • 精子を作ったという論文取り下げ

Natureニュース
Editor retracts sperm-creation paper
Alison Abbott
Published online 30 July 2009
http://www.nature.com/news/2009/090730/full/news.2009.753.html
世界中にニュースとして報道されたヒト胚性幹細胞から精子様細胞を作ったという論文が雑誌Stem Cells and Developmentの編集者により取り下げられた。
主編集者のGraham Parkerは、この論文のイントロダクション部分で2007年にBiology of Reproductionに発表されたレビューから2パラグラフの盗作があることを理由に取り下げを決定した。
この対応が厳しすぎるという議論をよんでいる
(コピペ注意?)

  • 米国連邦請求裁判所は自閉症のワクチン裁判における特別補助裁判官の決定を支持

In the United States Court of Federal Claims No. 03-654V
Filed: July 24, 2009
http://www.autism-watch.org/omnibus/hazlehurst2.pdf
William Yates Hazelhurstの家族が自閉症になった原因がワクチンであると信ずるに足る根拠はない
自閉症ワクチン原因説による集団訴訟については以下
Omnibus Court Rules against
Autism-Vaccine Link
http://www.autism-watch.org/omnibus/overview.shtml

  • 科学教育:大学が1年生の生物学の授業を見直す

Science Education: Universities Begin to Rethink First-Year Biology Courses
Jeffrey Mervis
Science 31 July 2009:
Vol. 325. no. 5940, p. 527
http://www.sciencemag.org/cgi/content/full/325/5940/527-a?sa_campaign=Email/sntw/31-July-2009/10.1126/science.325_527a
米国の科学を専攻しない大学生にとって、大学1年生の基礎生物学は最後の科学の授業になる。進化から幹細胞に至るまでのあらゆる政策の背景にある科学への誤解を解消し科学リテラシーを向上させるためにはここが重要である。この問題の解決策を探るための国立科学財団(NSF)とAAASの後援で開催した会合についての記事。
参加者が合意したのは教えることより研究の方が価値があるとし授業が上手であることを評価しない大学に深く根付いた文化を変えなければならないということ。