食品安全情報blog過去記事

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理論:食事が暴力の原因。実験室:刑務所。

The Theory? Diet Causes Violence. The Lab? Prison
John Bohannon
Science 25 September 2009:
Vol. 325. no. 5948, pp. 1614 - 1616
心理学者Bernard Geschが刑務所の収容者に対して栄養サプリメントが暴力を減らすという結果の再現性を研究している。
Polmont刑務所の収容者にビタミン・ミネラル・必須脂肪酸を含む錠剤を与えた場合の暴力性への影響を調べる研究が英国で3年計画でこの春から始まっている。刑務所の典型的メニューはパンとソーセージとスープで、それに錠剤が加えられ、参加者は自分の錠剤がプラセボサプリメントかは知らない。食事については常に味も悪く新鮮でないと不満が出ている。
食事が行動に影響するという考えは1892年に遡る古いものであるが、この分野の研究は確固としたプラセボ対照化研究もないまま効果だけが誇張されて宣伝されるということがしばしば行われてきた。そして流行のサプリメント業界がこの分野に疑似科学を持ち込んだために、まともな研究ですら疑わしいもの扱いされている。Geschは効果を証明したい。
(真剣に食事が酷すぎるのでは?)