食品安全情報blog過去記事

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2009年11月26日の議題とペーパー

ACNFP Agenda and Papers: 26 November 2009
http://www.acnfp.gov.uk/meetings/acnfpmeet09/acnfpag26nov09/acnfpagenda25119
・黒色アスペルギルス由来グルコサミン
GLUCOSAMINE from Aspergillus niger
http://www.food.gov.uk/multimedia/pdfs/acnfp956gluc
食品成分としての黒色アスペルギルス由来塩酸グルコサミンの安全性に関するEFSAの意見についてACNFPが意見を求められた。
背景としては、グルコサミンは天然に存在するアミノ糖で、軟骨を形成する複合蛋白質グリコサミノグリカンの主要成分である。サプリメントとして魚介類由来のものが広く使われており、2004年にカーギルの黒色アスペルギルス由来グルコサミンも魚介類由来グルコサミンと実質的に同等であると判断されている。1997年5月15日以前の使用がサプリメントに限られていたため、カーギルが2006年にACNFPに新規食品としての申請を行った。使用方法としては飲料や発酵乳に100gあたり750 mgであった。
2007年にACNFPはグルコサミンが糖尿病患者の糖代謝に影響する可能性があるという科学文献があることから安全性についてさらに評価する必要があると判断し、申請者にデータを要求した。提出されたデータは2型糖尿病患者のグルコース代謝への影響を見るには不十分なものだった。この問題は、グルコサミンのターゲットが診断されていない糖尿病患者の多い中高年であることから特に問題があると考えられた。欧州委員会はこの申請をEFSAに依頼し、NDAパネルが2009年5月に意見を発表した。決定的な回答は得られなかったが、この不確実性についてはリスク管理で対応すべき(つまり表示)ことを示唆した。食品サプリメントとしてのグルコサミンの使用には「糖尿病患者は医師の指導の下にのみ使用すること、18才未満の人は使用しないこと」という警告が必要であり(英国では任意)、食品についても同様の制限が必要であると考えている。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20090612#p2の件
有効性についてはEFSAは否定している
グルコサミン塩酸と軟骨変成速度の遅延と骨関節炎リスク削減
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20091030#p3
メチルスルホニルメタン単独又は塩酸グルコサミンとの組み合わせと関節維持
グルコサミン単独又はコンドロイチン硫酸との組み合わせで関節の維持と炎症の削減
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20091002#p1