食品安全情報blog過去記事

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父親のいないマウスは長生き

Fatherless Mice Live Longer
2 December 2009
http://sciencenow.sciencemag.org/cgi/content/full/2009/1202/1?etoc
雄の遺伝子を持たずに雌二頭由来の遺伝子を持つように遺伝子組換えされたネズミは約30%長生きする。
佐賀大学の研究。生まれたばかりのマウスの卵子精子由来であるかのように遺伝子操作して成熟マウスの未受精卵に移植し代理母に出産させるという方法で二母マウスを作った。
13匹の二母マウスは平均842日生き、対照群のマウスより186日長かった。


NHS
Behind the headlines
何故女性の方が長生きなのか?
Why do women live longer?
Wednesday December 2 2009
http://www.nhs.uk/news/2009/12December/Pages/Why-do-women-live-longer.aspx
「男性は寿命には不利である」とThe Daily Telegraphが報道した。The Times も「父親から渡される遺伝子が子どもの寿命を短くする可能性がある」とこの話を報道した。
この研究は13匹の父親由来のDNAを持たない、雌のマウスの卵細胞から作った遺伝子組換えマウスを使ったもので、平均すると普通のマウスより寿命が長い。
女性の方が男性より長生きである理由についてはこの研究ではわからない。全ての人類は両親から遺伝子を受け継いでいる。もし母親のDNAが寿命を延ばす、又は父親のDNAが寿命を縮めるのであれば、男女どちらの子どもにも同様にあてはまるはずである。
この研究は革新的ではあるが少数のマウスでのものであり、偶然の可能性もある。この研究から何故女性が男性より長生きするのかを理解するのは難しい。