食品安全情報blog過去記事

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食品添加物としてのオレガノとレモンバーム抽出物の使用に関する科学的意見

Scientific Opinion on the use of oregano and lemon balm extracts as a food additive
24 February 2010
http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/scdoc/1514.htm
これらには抗酸化活性のある各種フェノール化合物が含まれる。申請者はオレガノレモンバーム抽出物に含まれる化合物について一部のデータしか提供しなかった。申請者の提出資料は、エストラゴールやカルバクロールやチモールなどの懸念となる化合物を含むかどうか示されていないなど、植物および植物調整物について期待される基準ではなかった。
オレガノレモンバーム抽出物に含まれるほとんどのフェノール化合物は吸収され、代謝され、排出される。オレガノレモンバームはハーブとしては長く安全に使用されてきた歴史があり、オレガノレモンバーム抽出物は米国ではGRASとされる。ハーブとしてのオレガノや花、ハーブとしてのレモンバームや花は欧州評議会のN2カテゴリー(天然香料として認められる)に分類されている。しかしながら食品添加物として使用される量や特定の使用条件で安全であるとみなすことはできないと考える。
申請者の使用条件では食品からのオレガノレモンバーム由来フェノール化合物の平均摂取量は女性2.0 mg/kg体重/日、男性2.3 mg/kg体重/日となる、ハーブティーからの摂取量は英国人男性4.3 mg/kg体重/日、女性5.3 mg/kg体重/日で、合計は男性6.6 mg/kg体重/日、女性7.3 mg/kg体重/日となる。従って添加物としての使用による摂取量はハーブティーからの摂取量の範囲内になるだろう。しかしながら適切な毒性データや製品の性質についてのデータがないため安全性は評価できない。