食品安全情報blog過去記事

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ワーキングマザーと肥満の子ども

Behind the headlines
Working mothers and obese children
Wednesday May 26 2010
http://www.nhs.uk/news/2010/05May/Pages/Working-mothers-and-obese-children.aspx
Daily Mailが「ワーキングマザーの子どもはそうでない母親の子どもより過体重になりやすい」と報道した。「鍵っ子はスナックを食べたり一人でテレビを見たりする自由が多い」という。
1965年に7才だった8552人の子どもの大規模コホートデータと、彼らの1991年に4-9才の子ども1889人のデータを比べた。最も明確な知見は男女とも肥満が増加したことと、そして一貫して関連していたのは母親のBMIと子どものBMIであった。
報道されているように1991年の子どものBMIの高さと母親の雇用に幾分かの関連が見られるが、これにはこの調査で測定されていない食事や運動などいくつかの要因が関連する。この研究自体は質の良いものであるがこの知見を母親が働くと子どもが肥満になると解釈するのは事実を単純化しすぎである。
(1965年には社会経済的地位の低さはBMIの小ささと関連していたのに1991年では逆に社会経済的地位が低いとBMIが大きいというような知見が得られている。母親の雇用は時代が新しいほど増加している。)