食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

2010年上半期異物報告急増 : 原因は報告義務化

食品管理課 2010.08.03
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&pageNo=2&seq=12840&cmd=v
食品医薬品安全庁は今年上半期に受付された異物報告状況を分析した結果、合計 4,217件が受付され前年度同期('09.6) より約 5倍増加したと発表した。
これは今年から施行された食品業社の異物報告義務化により食品業社報告が 2,815件と去年同期間に比べて約 6倍増え、消費者 24時間インターネット申告システム構築で消費者申告も 1,402件と前年同期比約 4倍増加したためである。
※ '08年 1,949件(162件/月) → '09年 2,134件(177件/月) → '10.6月 4,217件(702件/月)
今年の上半期に原因調査が完了した 3,289件の異物混入経路は、製造段階 307件(9.3%)、 流通段階 305件(9.3%)、 消費段階(消費者が製品を保管•取り扱い•料理する過程で異物が混入されたと判断される場合) 755件(23.0%)であり、異物紛失•異物毀損•調査拒否など判定不可が 1,301件(39.6%)、その他異物誤認などが 621件(18.8%)であった。
異物混入経路のうち製造段階での混入率は '08年 21.1%で '09年 15.3%、 '10年 6月 9.3%でと減少傾向である。特に大手食品業社の生産量あたりの異物報告件数は、企業体の優秀品質管理基準である 6シグマよりも低い水準(製品 100万個当たり異物発生報告が約 1件、 0.1~1.2 PPM 水準)であった。
※ 6 シグマ : 品質管理システムの一つで製品の不良率を 100万個中 3.4個以下で管理する体系
今年上半期主要異物状況は、
異物の種類は虫(37.7%) > 金属(10.2%) > プラスチック(6.6%) > かび(5.0%) の順序で多かった。
全体虫報告件数のうち製造段階で混入された割合は約 5%に過ぎず、 金属•プラスチック•かびはそれぞれ 7.6%、8%、10.2%だった。
食品種類別に報告された異物の割合は麺類(26.0%) > コーヒー(11.1%) > お菓子類(9.5%) > パン等(8.0%) > 飲み物類(6.2%) で、すべての食品で虫の発生が一番多かった。
製造段階で異物が混入されたもののみではお菓子類 > パン類 > 飲み物類などの順だった。
製造段階で異物が混入した原因を分析した結果
- 虫については防虫施設が充分でないために虫が製造施設内部に入る、農産物など原材料から移行した事例が多かった。(キムチの白菜の青虫など)
- かびの場合、製造過程での不適切な殺菌処理、 包装紙のシーリングが充分でないため流通過程でかびが発生したことがあった。
- 金属性異物は製造施設の一部が落ちて混入したり原材料に混入していた事例がある
- プラスチックは原材料保管箱が壊れたりベルトなど製造過程の施設一部が落ちた場合がある。
食品医薬品安全庁は今後とも食品異物による消費者被害を予防し安全な食品の製造•流通のために最善をつくす計画だと発表した。
添付 1. 異物発生状況 1部.
2. 製造段階異物混入状況 1部