食品安全情報blog過去記事

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ミルクの与えすぎが子どもの肥満と関連する

Behind the headlines
Overfeeding linked to child obesity
Thursday September 30 2010
http://www.nhs.uk/news/2010/09September/Pages/bottle-feeding-obesity-link.aspx
Daily Expressが「ほ乳瓶でミルクを与えられた赤ちゃんは肥満になりやすい」と報道した。生後1ヶ月での体重増加が早すぎると太りやすいと新聞は付け加えている。
この話は低体重で生まれた赤ちゃんに濃厚栄養ミルクを与えた場合の影響を調べた2つの研究に基づくもので、その研究では通常ミルクを与えた場合より濃厚ミルクを与えた場合の方が5-8才時点での体脂肪が多いことを見いだした。これは赤ちゃんの時の早い体重増加が大きくなってからの体脂肪割合を増やすことを示唆する。
これらの結果は過去の研究が示唆している乳児期のミルクの与えすぎがその後の肥満リスクを増やすという知見を支持するように見える。しかしながら脱落率が大きいことや正常体重で生まれた子どもではないことなどの限界がある。またBMIを測定したものではなく脂肪量を測定したものでその後の経過はフォローしていないためこれらの子どもたちが「肥満の人生を送りやすい」というのは不正確である。