食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

長官のコラム 

リコール 防衛の最終ライン
Recalls – the last line of defence
Carol Barnao
http://www.nzfsa.govt.nz/publications/ce-column/2010/2010-10-food-tech-industry-s-role-in-recalls.htm
米国で数百人の人々を病気にしたサルモネラ汚染卵3億8000万個以上がリコールされた。この事例では企業の安全システムの不備が消費者を危険な細菌に曝したようだ。
どんなに良く管理された企業でも問題がおこることはある。つまり食べるにふさわしくない食品が時には小売り店の棚に存在することがある。安全上の懸念から食品を回収するというのは極めて費用が嵩む。しかしどんなに費用がかかっても消費者の健康と信頼を守るためには必要である。
リコールは消費者を守る最終防衛ラインであることを認識するのが重要である。リコールよりは予防する方がはるかに良い。費用の嵩むリコールよりハザードを認識して管理するシステムを運用することの方がずっと良い方法である。
ほとんどの生産者はリスク管理計画または食品安全計画を履行している。これらの計画では全ての生産工程に置いて起こりうるハザードを同定し管理することが求められている。
中略
NZFSAは2001年からリコールデータを集積している。今年7月まで230のリコールが記録されており全て企業が開始している。最も多い理由は表示されていないアレルゲンで83件である。次に異物混入で68件、食中毒の原因となる微生物が53件である。