食品安全情報blog過去記事

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CFSを「ほどほどに改善する」治療法

Therapies 'moderately improve' CFS
Friday February 18 2011
http://www.nhs.uk/news/2011/02February/Pages/therapies-moderately-improve-CFS.aspx
Daily Telegraphが「運動と療法がME患者に役立つかもしれない」と報道した。いくつかの他のニュースも行動療法と運動がME、別名慢性疲労症候群CFS)に有効かもしれないことを報道した。この研究は質が高く厳密に行われたものである。641人のCFS患者を特別な医学的治療、あるは特別な医学的治療を認知行動療法(CBT)、段階的運動療法、あるいは適応療法(Adaptive pacing therapy (APT)、人々が病気に適応するのを助ける)の組み合わせの4つのうちのどれかに1年間割り付けた。1年後の改善が最も良かったのは特別な医学的治療にCBTと運動を組み合わせたもので、標準治療に適応療法を加えることには効果はなかった。有害事象に差はなく、改善の程度は「中程度moderate」と判断している。この試験はCFS治療におけるCBTと運動療法の役割の可能性を示唆し、何故これらの治療法が最も有効なのかについてのさらなる研究が必要である。
(もと論文はLancetでエディトリアルもある。信頼性は高く患者にとっても喜ばしいのではと思いきやいつになくコメント欄に激しい非難。どうやら患者団体はAPTを支持していてCBTや運動療法は彼らにとっては都合が悪いようだ。APTは基本的に患者は疲れているのだから安静に大事に扱えという言い分を認めるもので、CBTや運動療法が効果があるということはウイルスなどの外部に原因があるというより精神心理学的問題が大きいことを示唆するので。化学物質過敏症繊維筋痛症でも似たような問題がある。)