食品安全情報blog過去記事

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論文

  • ほとんどのプラスチック製品はエストロゲン活性のある化合物を放出する:解決可能な健康に影響するかもしれない問題

Most Plastic Products Release Estrogenic Chemicals: A Potential Health Problem That Can Be Solved
Environ Health Perspect :-. doi:10.1289/ehp.1003220
http://ehp03.niehs.nih.gov/article/fetchArticle.action?articleURI=info:doi/10.1289/ehp.1003220
MCF-7細胞増殖試験を用いて多くの市販プラスチック製品の通常使用条件(電子レンジやUV照射、オートクレーブ)での生理食塩水やエタノール抽出物を調べたところほぼ全ての製品からエストロゲン活性が検出された。ビスフェノールAフリーを謳っている製品の中にはBPA含有製品より高いエストロゲン活性のあるものがあった。
(予想されていたことだし。BPAほど徹底的に調べられている化合物はないのだから安全なのに。代用品にだって何かしらの「問題点」はあるだろう、意味があるかどうかはともかく。)

  • 消費者の健康強調表示理解を決める因子

Determinants of consumer understanding of health claims
Klaus G. Grunert et al.,
Appetite Volume 56, Issue 2, April 2011, Pages 269-277
ドイツの25-65才の720人のユーザーにヨーグルトActimelについて2つの質問(この製品がどのようなものか友達に説明して下さい、この製品はどのように働きますか)をし、その内容を科学的根拠のあるもの(safe)と科学的根拠のないもの(risky)及びその他に分類した。他に選択肢のある質問票で機能性食品や健康的な食生活についての知識などを回答してもらった。その結果機能食品に対して最もポジティブな態度を示す人達が最もriskyであった。特に「機能性食品を食べると健康になる」「機能性食品の安全性は十分研究されている」と思っている人達が健康強調表示の理解がriskyである。
(健康食品に期待している時点で既に騙されているわけで)