食品安全情報blog過去記事

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その他

  • マウスウイルスとヒト疾患の関連について新たな疑い

Science NOW
Fresh Doubts About Connection Between Mouse Virus and Human Disease
8 March 2011
http://news.sciencemag.org/sciencenow/2011/03/fresh-doubts-about-connection-be.html?etoc
先週の第18回レトロウイルスと日和見感染学会でVinay Pathakらの発表したデータは、慢性疲労症候群前立腺がんとXMRVとの関連をさらに否定するものだった。ヒトがん細胞をマウスに移植する異種移植でプレXMRVができることを複数の研究室で発見した。John Coffinは今や全てがコンタミであることを確信している。詳細は今週号のScienceで。

C & ENニュース
Battling The Bedbug Epidemic
Volume 89, Number 10  pp. 13-18
William G. Schulz
http://pubs.acs.org/cen/coverstory/89/8910cover.html?featured=1
過去の災厄であったトコジラミが帰還し全国的悪夢となっている。彼らの輝かしい全世界的復興は人々を惨めな気分にし、経済的損害を与え、有害化学物質ハザードを作り出している。流行の拡大によりEPAとCDCは共同声明を発表した。先月EPAは2回目の全国トコジラミサミットを開催し解決法を探った。しかし声明や会議やウェブサイトの作成は十分ではない。EPAの最大の過ちは直接的対策を避けていることにある−つまり市場から撤退させられた有効な殺虫剤の使用を再び認めることである。
20世紀半ばに、DDT有機リンやカルバメートやピレスロイドのおかげでトコジラミはほとんど消失していた。根拠があって禁止された危険な農薬を復活させろと主張している人はいない。ただ現在はピレスロイド以外はあまりにも使える殺虫剤が少ない。さらにトコジラミは古い薬剤には耐性がある。有効で安全な殺虫剤を戦略的に使うことが必要である。
トコジラミは急速に増加しているため対策が遅ければ遅いほど費用も害も嵩み、駆除が困難になる。
新しい化合物としてはchlorfenapyrがある。安全性と有効性についてのEPAのデータ要求があまりにも費用が嵩むために製造業者が継続をあきらめたpropoxurについてはトコジラミ対策に使えるように州政府などがEPAに要請しているがEPAは応えていない。その一方でトコジラミに苦しむ人々は手っ取り早い解決策として市販のトコジラミ用ではない強力な農薬を自分で使い始めている。
(旅行時には注意)

  • ホルモン注射ダイエットに懸念

CBC
Hormone injection diet raises cautions
Mar 9, 2011
http://www.cbc.ca/news/health/story/2011/03/09/hcg-diet-hormone.html
医師の警告にも関わらず、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)ダイエットが再び注目を集めている。妊娠に関わるホルモンhCGの注射または経口摂取と1日500kcalの制限で痩せるというもの。不妊治療用に使われる医薬品のhCGを適用外使用している医師もいる。

  • 多くの食品の地元産表示は嘘、と研究が示唆する

BBC
Local labels on many foods are false, study suggests
26 February 2011
http://www.bbc.co.uk/news/uk-12582056
条例監視員が300店舗やマーケット、工場の558品目を調べたところニュージーランド産のラムをウェールズ産としたりデンマーク産のハムをデボン産としたりする誤解を招く表示があった。地元産表示の18%が「間違いなく嘘」で、14%が証明できないため嘘であるとみなせる。地元産アイスクリームとして販売されていたものがよく知られたブランドのものだったり、「フレッシュ地元産クリーム」というのが植物油脂を含むクリーム代用品だった事例もある。また「西部産魚の切り身」が西部で捕獲して中国で加工したものだった例もある。嘘が多いのはレストランで19%、工場が一番少なく11%。