食品安全情報blog過去記事

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フタル酸エステル類(Phthalates)可塑剤の人体露出は安全な水準!

2011.03.03
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&page=safeinfo&mmid=327&seq=14343&cmd=v
食品医薬品安全庁はDEHP及びDBPの母乳及び尿中濃度を分析した結果、安全な水準であることが確認されたと発表した。
DEHP 及び DBPは PVC プラスチックの可塑剤として工業用及び生活用品などに使われている
今回の研究は 106人の妊婦を対象に尿中及び母乳中 DEHP 及び DBPの代謝体濃度を測定した.
妊婦の尿から算出された DEHP 及び DBPの暴露量は 0.0059mg/kg/dayと 0.00030mg/kg/dayで欧州の一日耐用摂取量(TDI;DEHP 及び DBP: 0.05mg/kg/day )に比べて DEHPは約 12%、DBPは約 0.6%で安全であると評価された。
母乳中のDEHP代謝体である MEHPを分析した結果、平均 1.17 ppbであり、DBPの代謝体である MnBPを分析した結果 2.06 ppbアメリカ及びヨーロッパなどと比較すると低濃度だった。
*MEHP: mono(2-ethylhexyl)phthalate MnBP: mono(n-butyl)phthalate (DEHP 及び DBPは 24時間後約 70%が代謝体である MEHP 及び MnBPに変換される)
アメリカ: MEHP(9.2 ppb), MnBP(5.9 ppb)(Calafatら、 Journal of Chromatography B, 2004)
* ヨーロッパ: MEHP(34.05 ppb), MnBP(7.88 ppb)(Schlumpfら、 Chemosphere, 2010)