食品安全情報blog過去記事

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オーストラリアの農薬規制機関は他国に追いつかなければならないのか?

Does Australia's pesticide regulator need to catch up to other countries?
15 June 2011
http://www.apvma.gov.au/news_media/our_view/2011/2011-06-15_catch_up.php
多くの団体が、オーストラリアは化学物質の規制に関して先進国に追いつかなければならないと主張した。オーストラリアの規制システムは時代遅れで人々や環境をリスクに曝しているという。この主張の根拠とされるものは誤解を招く、あるいはしばしば正しくない。
オーストラリアのシステムが他の国より遅れているということはないし、他国と協調した枠組みを使い、活発に強力もしている。長期間化学物質をレビューしているのは常に監視しているからである。ヨーロッパで禁止されているのにオーストラリアで試用されているとされる80の化合物については市民団体がヨーロッパのシステムを誤解している。ヨーロッパに禁止化合物リストがあるわけではなく、その80物質は単にオーストラリアでは登録があるがEUでは登録されていないだけである。国や地域により登録されている農薬が違うのは珍しくない。例えばEUはオーストラリアでは登録されていない農薬を約100登録している。カナダや米国やニュージーランドでもそれぞれ違う物質を使っている。
発がん物質や内分泌攪乱物質の可能性は?発がん性や内分泌攪乱作用は規制機関が管理しようとする多くのハザードのうちのひとつに過ぎない。人々が有害影響がでるような量を暴露されないようにするのが管理である。X線は大量に暴露されるとがんを誘発し、飲酒もそうである。経口避妊薬は内分泌攪乱作用があるが、これらはオーストラリアの市場に存在している。そのことは規制の失敗を意味するのだろうか?