食品安全情報blog過去記事

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尿路感染症にクランベリーと抗生物質を比較

Behind the Headlines
Cranberry compared to antibiotics for UTIs
Tuesday July 26 2011
http://www.nhs.uk/news/2011/07July/Pages/cranberry-antibiotics-tested-recurrent-uti.aspx
Daily Telegraphが「尿路感染症を和らげるためにクランベリージュースを飲んでいる女性は、低用量の抗生物質の方がいいだろう」と報道した。このニュースはクランベリー錠剤が閉経期前の女性の再発しやすい尿路感染症(年に3回以上)を予防するのに抗生物質と同じくらい効くかどうかを調べた試験を報道したものである。この12ヶ月間の試験では、クランベリー錠剤は抗生物質に比べてより良い予防効果はなかった。この試験には脱落率が高いなどの限界があり、さらにクランベリージュースについては調べていない。重要なことはクランベリーの効果が無治療と比べられているわけではないということだ。コクランレビューではクランベリー製品はプラセボに比べると再発を減らすことが示されている。しかし今回の試験同様脱落者が多く至適濃度は不明である。クランベリーの予防効果についてはさらなる研究が必要である。抗生物質を予防的に飲むというのは望ましいことではなく、抗生物質耐性が生じる可能性がある。