食品安全情報blog過去記事

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2011年8月発表のテクニカルレポート

  • TR-536:ビス(2-クロロエトキシ)メタンのF344/N オスラットとB6C3F1 メスマウスでの毒性およびがん原性試験 (皮膚)

TR-536: Toxicology and Carcinogenesis Studies of bis(2-Chloroethoxy)methane (CAS No. 111-91-1) in Male F344/N Rats and Female B6C3F1 Mice (Dermal Studies)
http://ntp.niehs.nih.gov/?objectid=1586CF93-F1F6-975E-79B6CDA220DA1B17
ビス(2-クロロエトキシ)メタンは溶媒や工業用化学物質の原料として使用されている。発がん性の根拠はない

  • TR-563: プレゴンのF344/N ラットと B6C3F1 マウスでの毒性およびがん原性試験 (強制経口投与)

TR-563: Toxicology and Carcinogenesis Studies of Pulegone (CAS No. 89-82-7) in F344/N Rats and B6C3F1 Mice (Gavage studies) (Report Date: 2011)
http://ntp.niehs.nih.gov/?objectid=3ABCB11E-F1F6-975E-7495928F735DD263
プレゴンはエッセンシャルオイルの成分で食品や消費者製品、ハーブ医薬品に含まれる。オスのラットでは発がん性の根拠はない。メスのラットでは膀胱腫瘍の頻度増加にもとづき明確な発がん性の根拠がある、マウスでは雌雄ともに肝細胞腫瘍の増加にもとづき明確な発がん性の根拠がある。雄ラットの低用量群を除く全ての投与群の雌雄でヒアリン糸球体症という特徴的な腎障害を誘発しその結果として生存率の低下を招いた。

  • TR-564: 1-ブロモプロパンのF344/Nラットと B6C3F1マウスでの毒性およびがん原性試験 (吸入)

TR-564: Toxicology and Carcinogenesis Studies of 1-Bromopropane (CAS No. 106-94-5) in F344/N Rats and B6C3F1 Mice (Inhalation studies) (Report Date: 2011)
http://ntp.niehs.nih.gov/?objectid=4E0C03A9-F1F6-975E-79F1E370B9027815
1-ブロモプロパンは工業用化合物の中間体として使用されていたが1990年半ばから後半に、塩化メチレンの代用品やオゾン層に有害な冷媒の代用品として使用されている。オスのF344/Nラットで希な大腸腺腫の発生と皮膚の上皮腫瘍発生頻度の増加にもとづき発がん性について幾分かの根拠がある。メスのF344/Nラットでは大腸腺腫の発生頻度増加にもとづき明確な発がん性の根拠がある。オスのB6C3F1マウスでは発がん性の根拠はない。メスのB6C3F1マウスでは肺胞/細気管支腫瘍の発生頻度増加にもとづき明確な発がん性の根拠がある。