食品安全情報blog過去記事

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その他の論文とニュース

Feasibility and antihypertensive effect of replacing regular salt with mineral salt -rich in magnesium and potassium- in subjects with mildly elevated blood pressure
Essi S Sarkkinen et al.,
Nutrition Journal 2011, 10:88
http://www.nutritionj.com/content/10/1/88/abstract
塩化ナトリウムの25%を塩化カリウム、25%を塩化マグネシウムに代えた塩(スマートソルト)または普通の塩を使った加工食品を、収縮期圧130-159 mmHgおよび/または拡張期圧85-99 mmHgの45人に無作為に割り付けて8週間の介入試験を行った。スマートソルト群では収縮期圧が7.5 mmHg下がった。

  • ペルーの学校で約90人の子ども達が農薬中毒、3人死亡

About 90 children poisoned with pesticide at Peru school, three dead
BUENOS AIRES, September 22 (RIA Novosti)
http://en.ria.ru/world/20110922/167024429.html
ペルー北部カハマルカの学校食堂で農薬中毒事故があり、3人死亡88人が入院とRPPラジオ局が木曜日に伝えた。予備的情報では調理に使ったなべが適切に洗浄されていなくて農薬が残っていたとされる。Arredondoの村の6-12才の児童が中毒になり、症状は腹痛、嘔吐、下痢、脱水。重体の子どもがいるため死者が増える可能性がある。

  • 風車が健康を害したという裁判

Vancouver Sun
Suit alleges wind turbine harming family's health
September 21, 2011
http://www.vancouversun.com/health/Suit+alleges+wind+turbine+harming+family+health/5437781/story.html
オンタリオの田舎に住む家族が電力会社に対して、家から1kmのところにある風車による健康被害について150万ドルを求める裁判をおこした。
家族4人が絶え間ない音や振動で吐き気、めまい、睡眠障害になったと訴えている。
オンタリオでは昨年医事当局が風力発電による健康被害についての根拠は無いという報告書を発表しているが、風力発電会社を訴える裁判はほかにもある。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20100521#p10

  • 論説:「現在の傾向」の嘘

Op-Ed: The ‘current trends’ con
By Trevor Butterworth Monday, September 19, 2011
http://www.thedaily.com/page/2011/09/19/091911-opinions-column-butterworth-obesity-1-2/
他の問題同様、肥満はヒステリーでは解決できない
もしあなたが2030年まで生きるとすると、アメリカ人なので肥満になっている確率は1/2だろう。この予想は世界で最も権威ある医学雑誌Lancetの特集号のひとつによる。もちろん、この予想は昔からある。2008年のObesityに掲載された論文で2030年のアメリカ人の肥満率は51.1%で、そのままの傾向が続けば、2048年には全てのアメリカ人成人が肥満になるだろう。
「この傾向が続けば」というフレーズはずるい。何かについてある時期の増減を根拠に特定の予想ができるだろうか?
Lancetの特集の中でも既に米国の肥満増加率が頭打ちになっていることが示されている。科学者は科学的であることを止めて誇張するようになると問題の解決は遠ざかる。人々からの信頼を失った公衆衛生に何が期待できるだろうか?