食品安全情報blog過去記事

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食品と飼料の安全性試験に採用できる遺伝毒性試験戦略についての科学的意見

Scientific opinion on genotoxicity testing strategies applicable to food and feed safety assessment
EFSA Journal 2011;9(9):2379 [68 pp.].
30 September 2011
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/2379.htm
遺伝毒性に関するデータの作成と評価については、細菌の復帰突然変異とin vitro小核試験からなる基本的一連のin vitro試験から始める段階的アプローチを薦める。対象物質の性質に応じて、一つまたは二つの推奨されているin vitro試験を他の種類のin vitroまたはin vivo試験に変更することを検討すべきである。In vitro試験で陰性であればその物質は遺伝毒性はないと結論できる。結果がはっきりしない場合にはin vitro試験をさらに行うのが適切であろう。In vitro試験で陽性の場合は被検物質の関連データを精査し必要であればin vitroの陽性結果がin vivoでも確認できるかどうかを評価することを薦める。In vivo試験としてはほ乳類赤血球小核試験、トランスジェニック齧歯類での試験、コメットアッセイを薦める。In vivo試験のアプローチは段階的に行うべきで、もし最初のin vivo試験が陽性であればさらなるin vivo試験は必要なく、その物質はin vivo遺伝毒性物質と見なすべきである。試験結果が陰性であればその物質はin vivoでは遺伝毒性がないと結論できるかもしれないが、場合によっては2つめのin vivo試験が必要かもしれない(例えば最初のin vivo試験では陰性だがin vitro試験の1つより多いエンドポイントで陽性の場合は、2つめのin vivo試験が必要かもしれない)。同じ動物でのin vivoでの異なる臓器での異なるエンドポイントの組み合わせで評価することも検討すべきである。