食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • カナダの2011年バイタルサイン報告書は、肥満との戦いに負けつつあること、個人の破産が増えたこと、ただし若者のNEETの傾向はとまったことを明らかにする

Community Foundations of Canada
Canada's Vital Signs 2011 reveals we're losing the war on obesity, declaring personal bankruptcy more often – but staving off NEET trend amongst youth
Oct. 4, 2011
http://www.cfc-fcc.ca/news/news.cfm?intNewsID=1882
自分のことを肥満だと説明するヒトの割合が2003年から2.8%増えて2010年は18.1%になった。実際は成人の4人に1人が肥満。

  • 州は化学物質を禁止し続ける

C & ENニュース
States Continue To Ban Chemicals
October 3, 2011
http://pubs.acs.org/cen/government/89/8940gov3.html
有害化学物質に暴露されているという消費者の懸念に後押しされて、2011年も各州による特定の化合物の特定の使用を禁止する傾向が続いている。これまでのところ今年は6つの州でビスフェノールAまたはトリス(2-クロロエチル)リン酸の使用を制限する法律ができた。ニューヨークは子ども用製品へのトリス(2-クロロエチル)リン酸の使用を禁止した最初の州になったし、コネチカット州は米国で始めてレシートの感熱紙へのビスフェノールAの使用を禁止した。ただしコネチカット州の法律は発効までに紆余曲折が予想され、2015年までは発効しないだろう。
米国の化学企業団体ACCのスポークスマンScott Jensenは、最近の経済状態と州の規制機関の財政難もあり、一部の州で規制したとはいえほとんどの州では規制していないと言っている。
消費者の要求と政党による支持で将来もこの種の法律は成立し続けるだろう。
(どこまでいくか。)

  • 自閉症用の食事:効果はあるか?

Diet for Autism: What Works?
Sept. 28, 2011
http://www.webmd.com/brain/autism/news/20110928/diet-autism-what-works
自閉症の子どもの最大半分が、根拠は矛盾しているにもかかわらず保護者によって症状改善のための特別な食事を与えられている。人気のあるグルテンフリー/カゼインフリーダイエット(GFCF)が効果がないことを示唆する小規模研究の結果が学会で発表された。30-54ヶ月の22人の子どもたちを対象に行った試験で、4週間の最小試験期間にこの厳密な食事法を維持できたのは14人だった。6週間後からグルテンカゼインを含む食品を与えたが睡眠や活動などに差はなかった。それにもかかわらず、この食事法で評価対象以外の項目に改善があったと信じて継続したいという保護者がいた。
また別の研究ではしばしば偏食がある自閉症の子どもたちの栄養状態を調べたが、普通の子どもたち同様一部の栄養素は不足していて一部は十分だった。
3つめの発表ではGFCFダイエットの子どもたちと普通の食生活の子どもたちの栄養摂取状況を比較し、GFCFダイエットではビタミン類の摂取量が少ないことなどが報告された。
(客観的に効果が見られないと判断されても、効果があったと信じて続けたいという親がいる、というところに注目。そういう親(の何かにすがりたい気持ち)をサポートしていく必要がある、と研究者は言っている。)