食品安全情報blog過去記事

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ビタミン錠剤と死亡リスクの研究

Behind the Headlines
Vitamin pills and risk of death studied
Tuesday October 11 2011
http://www.nhs.uk/news/2011/10October/Pages/dietary-supplements-risk-death-older-women.aspx
Daily Telegraphが「ビタミンサプリメントを摂ることはほとんど正当化できない、学術研究で実際には死亡リスクが高いことと関連するかもしれないことがわかった、と女性たちが言われた」と報道した。この研究は平均年齢61才の女性の死亡と死因とビタミンサプリメントの使用について調べたもので、ある種のサプリメントを使っている女性はサプリメントを使っていない女性より早く死亡するリスクが高いことを発見した。
この研究には規模の大きさとフォローアップ期間中に繰り返し評価しているという強みがある。しかし同時に各種の交絡因子を調整するためのいくつかの異なるモデルを使っているため結果に影響するなどの限界もある。これらの解析の結果早期死亡と有意に関連するサプリメントマルチビタミンと銅のみという複雑な、矛盾する結果を出している。
全体としてこの研究はビタミンサプリメントが早期死亡の原因であることは示せない。何らかの病気があってサプリメントを摂っている人が早期に死亡した可能性もある。特に、貧血で鉄サプリメントを摂っている女性が多く、貧血は慢性疾患や怪我や手術に関連する。
ほとんどのヒトは必要なビタミンやミネラルを、バランスの取れた多様な食事から摂ることができる。高用量のビタミンやミネラルには副作用があるかもしれず、ある種の医薬品と相互作用する。一部の欠乏症リスクのある人達にはサプリメントを摂るよう助言されている。