食品安全情報blog過去記事

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Sorbex活性炭製品についての間違った情報は危険な可能性がある

False information on Sorbex active charcoal product can result in danger
29.11.2011
http://www.evira.fi/portal/en/food/current_issues/?bid=2814
Sabora Pharma Oyが食品サプリメントとして販売しているSorbex活性炭製品の宣伝パンフレットや広告などの間違った情報について、中毒情報センターが警告している。
この製品の宣伝に「アルコールなどの毒素が過剰に人体に蓄積した場合」に使うようにとの記載がある。活性炭はアルコールを吸収することはなく、従ってアルコール中毒の治療には使えない。アルコール中毒の予防や治療のために活性炭を食べることは危険な事態を招く可能性がある。
広告には「Sorbexを1日1-3カプセル(300-900mg)、3-15日飲むと小腸からの毒素の吸収を抑制できる。例えばアルコールの飲み過ぎや薬物や毒キノコを食べたときに中毒になる。」とある。
活性炭は多くの物質の吸収阻害作用があるので急性中毒の応急処置に使われることがあるが、その場合の使用量は成人で50-100gであり、この製品の推奨使用量の50-300倍である。もしも毒キノコを食べてこの製品で十分だと思って他の対処をしなかったら、毒の量と種類によっては命に関わる事態になる可能性がある。
中毒情報センターは、品質基準を満たした医療用活性炭製品は中毒の応急処置には重要な役割を果たすが、使用量は適切でなければならず、アルコールや鉄、ガソリンなどの石油製品、腐食性のある物質による中毒には用いられない、と強調している。
EVIRAはこの製品を市場から排除するために緊急対応している。