食品安全情報blog過去記事

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ダイオキシンについての食事助言発表

Dioxin diet advisory issued
December 13, 2011
http://www.news.gov.hk/en/categories/health/html/2011/12/20111213_113536.shtml
食品安全センターは消費者に対して、ダイオキシン摂取量を減らすために各種シーフードを食べる量を少しに(only moderate amounts)して肉の脂肪は取り除くことを助言する。
食品中のダイオキシンダイオキシン様PCBを調査した最初の香港トータルダイエットスタディの結果を発表してこの助言を発行した。
TDSではダイオキシンダイオキシン様PCBの主な摂取源は魚とシーフード、およびそれらに由来する製品で、総暴露量の61.9%を占める。次に肉類と肉製品で総暴露量の20%である。通常食品の脂肪部分にダイオキシン濃度が高い。
2010年3月から今年の2月までの間に150食品1800検体を集めた。ダイオキシンダイオキシン様PCBはフードチェーンの中で生物濃縮される環境汚染物質である。肉や乳製品、卵、魚などの動物由来食品が主な摂取源である。そのような汚染物質の長期曝露は有害である可能性があり、がんのような病気につながる可能性がある。しかし香港人の食生活でダイオキシンによる健康問題はおこりそうにない。
ダイオキシンダイオキシン様PCB濃度が最も高かったのはmandarin fishと牡蠣とマナガツオの3つだった。しかしながらこれらを平均的に、あるいは大量に食べるヒトでも健康リスクとはなりそうにない。
予防的措置として各種シーフードをほどほどに食べ、肉の脂肪は取り除き、低脂肪乳製品を食べて、たくさんの種類の野菜や果物を含むバランスの取れた多様な食生活を維持するように助言する。人々は限られた種類の食品だけを食べることはすべきではない。

トータルダイエットスタディの本文は食品安全センターから
http://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_firm/programme_tds_1st_HKTDS_report_Dioxins.html

香港のダイオキシン暴露量は平均で21.92 (pg TEQ/kg bw/month)、高曝露群で59.65 (pg TEQ/kg bw/month)
JECFA 2001によるPTMI 70 pg TEQ/kg bw/monthに対してそれぞれ31.3、85.2 %
(摂取量は日本とあまり変わらないようだ、ただし日本は平成11(1999)年に設定したTDI 4 pg TEQ/kg bw/日を使っている)
TDSの他の汚染物質等の結果はこれから)

おまけ
香港の2011年12月13日時点での日本産食品の検査状況
http://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_rafs/files/Nuclear_Event/Daily_Update_of_Japan_13_12_2011.pdf
粉ミルクもずっと不検出
(公式にはコーデックス基準を採用しているが現実はどんなに少なくとも検出されたら自主的に返品または廃棄を要求している。)