食品安全情報blog過去記事

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ビタミンDが「AMDによる視覚喪失を止めるかもしれない」

Behind the Headlines
Vitamin D 'may stop AMD sight loss'
Tuesday January 17 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/01January/Pages/vitamin-d-may-boost-eyesight.aspx
Independentによれば「ビタミンDをたくさんとれば眼鏡が必要なくなるかもしれない」。新聞は「ビタミンDをたくさん摂れば加齢性疾患、特に視覚喪失を予防できる」と報道した。残念ながらこの記事や他の記事は極めて小規模の動物での短期実験室研究からあまりにも多くのことを推測している。この広く報道されているニュースは「中年の」マウスに6週間ビタミンDを与えたものを根拠にしている。研究者らはマウスの視覚を調べ目の炎症の徴候や加齢により増えるタンパク質を調べた。これらの変化は加齢性黄斑変性AMD)リスクと関連する。研究者らはビタミンDを投与したマウスでは炎症が少なく網膜のアミロイドベータタンパク質蓄積量が少ないことを発見した。しかしながら研究者らが調べたのはAMDのマウスモデルではなくこの研究がヒトにあてはまるかどうかはわからない。従ってこの研究を根拠にビタミンDがヒトのAMDや加齢による視覚消失に影響があるかどうかを言うことはできない。