食品安全情報blog過去記事

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赤ちゃんの肥満研究:パニックになる必要はない

Behind the Headlines
Baby obesity research: no need to panic
Monday April 2 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/04april/Pages/metformin-pregnant-diabetes-obesity.aspx
Daily Mailによれば「赤ちゃんは胎児のうちから肥満治療」される。新聞は過体重の妊婦は「肥満の赤ちゃんを産むリスクを減らすために」糖尿病治療薬を投与されるだろうという。このニュースは肥満の妊婦に糖尿病薬メトホルミンを投与すると生まれた赤ちゃんの過体重リスクが減るかどうかを調べている現在進行中の試験に基づく。肥満女性は血糖値のコントロールがうまくいっていない傾向があるため、興味深い研究である。胎児の時に高血糖に曝されると赤ちゃんが重くなる可能性があり、それが出産を困難にしその後の人生での病気と関連することが知られている。
Mailの一面で恐ろしげに紹介しているものの、メトホルミンは既に一部の妊婦に血糖コントロールや合併症予防のために使われている。この研究は母親や赤ちゃんにリスクとならないよう各種の安全性チェックをして行われている。この研究は新しいものではなくまだ終わってもいない。何故Daily Mailが報道したのかはよくわからない。この研究は2010年に開始され2014年まで行われ、その後発表されるだろう。ニュースの価値があるかどうかはその時になってみないとわからない。