食品安全情報blog過去記事

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論文等

  • 肺移植後のピーナッツアレルギーの伝達:症例報告

Transfer of peanut allergy following lung transplantation: a case report.
Schuller A, et al.,
Transplant Proc. 2011 Dec;43(10):4032-5.
ドナーのアレルギーがレシピエントに移行した症例

Case series of selenium toxicity from a nutritional supplement.
Aldosary BM
Clin Toxicol (Phila). 2012 Jan;50(1):57-64.
製剤の間違いにより液体サプリメントから大量のセレンを摂って中毒になった9人の臨床像の説明。10-60日間に合計1.3gのセレンを摂取したと推定される。症状の発現は1週間以内で、脱毛や爪の変形、消化管症状、記憶障害などが初期症状だった。

  • イレウス(腸閉塞)−希であるが東南アジアでは重要な病状

Rice cake ileus--a rare and ethnic but important disease status in east-southern Asia.
Miura T et al.,
Intern Med. 2011;50(22):2737-9.
餅をよく噛まずに食べて腸閉塞になった患者14例についての報告。

  • 寿司をよく食べていた患者の顎口虫

Gnathostomiasis in a patient who frequently consumes sushi.
Jarell AD et al.,
Am J Dermatopathol. 2011 Dec;33(8):e91-3.
サンフランシスコで週に1回は寿司を食べていたという45才女性の症例

  • 血中イソフラボン濃度の高さは韓国少女の思春期早発症と関連する

High serum isoflavone concentrations are associated with the risk of precocious puberty in Korean girls.
Kim J, Kim S, Huh K, Kim Y, Joung H, Park M.
Clin Endocrinol (Oxf). 2011 Dec;75(6):831-5. doi: 10.1111/j.1365-2265.2011.04127.x.

Management of thallium poisoning in patients with delayed hospital admission.
Sun TW et al.,
Clin Toxicol (Phila). 2012 Jan;50(1):65-9. Epub 2011 Dec 19.
タリウム入り食品により中毒になった患者の治療についての報告。肺繊維症の既往症があった1人は呼吸不全で死亡、残りは回復。

  • Lancetのエディトリアル

医学における基礎科学の壊滅的無視
The Lancet, Volume 379, Issue 9823, Page 1273, 7 April 2012
Catastrophic neglect of the basic sciences in medicine
医学研究に関与している科学者と話せば、あなたは同じようなことを聞くであろう。基礎的医学が無視されているだけではなく、系統的に蝕まれている。この科学の無視は今後20年間の医療に悪影響を与えるだろう。健康についての基本的知識知識の基礎が壊れてしまう。応用研究の基盤が萎縮するだろう。患者の治療は主流となっている近視眼的でその場しのぎの発見科学アプローチにより障害を受けるだろう。
困難の一部は財政的なものと官僚的障害の混合である。
(研究費の話)

コメント
Suicide in Japan
Yutaka Motohashi
1998年以降ずっと年間3万人を超える自殺と失業の極めて高い相関(p<0•0001)
(「お金より命が大事」とか言って経済を無視することのほうがたくさんのヒトを殺すという現実。)