食品安全情報blog過去記事

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SCFCAHの2012年3月23日の議事概要

SCFCAH - Toxicological Safety of Food Chain
Summary record of 27 February 2012
http://ec.europa.eu/food/committees/regulatory/scfcah/toxic/sum_27022012_en.pdf
1. 日本産食品や飼料の輸入規制について
これまでの規制による検査の結果が報告されている。2011年は日本産食品や飼料1967検体を測定し、19検体を除くと放射能は検出されないまたは非常に低い(10 Bq/kg以下)。19検体中2検体は規制発効前の静岡茶の基準超過で、残りは検出可能ではあったが基準値以下だった(15検体が緑茶、1検体がタンポポの根の濃縮物、1検体が醤油)。また太平洋地域由来の水産物については409検体を調査し測定可能な量の放射能が検出されたものは1つもない。
(日本の検査状況の報告:略)最後に、日本から2012年4月1日付で新しい基準値を設定するが、これは日本国民の国産食品への信頼を回復するためのものであり、安全性のためではない。現状(新基準になる前)のレベルが安全であることを日本の当局は確認した。EUの科学委員会もEC規制3954/87で設定したレベルは安全であることを確認している。最大基準値の一貫性確保のため日本産の食品や飼料については4月1日から一致させると伝えられた。
4. オクラトキシンA、非ダイオキシン様PCB、メラミンの最大基準値設定について
 スペインからトウガラシのオクラトキシンについて115 ppbが可能かどうか確認するまで除外の申請があった、など
(3月23日より公開が遅くなっているので注意
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20120404#p6
(例えば今は日本のキノコが120ベクレル/kgだったらEUや韓国には基準値違反で輸出できないけれど、ウクライナ産のキノコが120ベクレル/kgだったら問題ない。普通なら特定の国にだけ基準を厳しくするなどというのは非関税障壁になりそうだけれどそれを望んだのは日本自身で、もともと輸出はほとんどしていないとはいえ産業を伸ばす気はないのだということが良くわかる。「安全」のためではなく「安心」のために対価を支払わされているのだと理解している消費者はどれだけいるのか。)