食品安全情報blog過去記事

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鉄錠剤が「女性の疲れを半分にする」

Behind the Headlines
Iron pills 'cut tiredness in women by half'
Wednesday July 11 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/07July/Pages/Iron-pills-cut-tiredness-in%20women-by-half.aspx
Daily Mailが鉄錠剤を摂ると貧血でなくても「疲れを50%減らせる」と報道した。これは幾分過剰ではあるが、「いつでも疲れている」女性に役立つかもしれない新しい研究の要約としては正しい。Mailの報道は、病院で貧血であるとは診断されていないが鉄の血中濃度が低く異常に疲れているというフランス人の女性を調査した研究に基づく。この研究では女性の半分に12週間鉄錠剤を与え、半分にはプラセボを投与した。12週間後に疲労の程度を質問し疲労スコアを計算した。研究者らは鉄錠剤を摂った女性の疲労スコアが平均48%減ったことを見いだした。一方プラセボでは29%減った。これは有意な差であるように見えるが、40ポイントのスコアのうち3.5ポイント分に相当する。にもかかわらず研究者らは鉄欠乏が多くの女性の疲労の原因でしばしば見過ごされていると主張している。
ではこの研究に基づいてあなたは疲れを感じたら鉄錠剤を買いに行くべきだろうか?医師に相談せずにそうしないように。鉄錠剤は炎症性腸症候群などのある種の病気を持つ人にとって安全または適切ではない。また緑の葉物野菜を健康的な食生活の一部としてたくさん食べることにより自然に鉄を増やすことができる。またこの研究は成人女性についてのものであって他の人には当てはまらないことにも注意が必要である。