食品安全情報blog過去記事

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日焼けマシンは毎年数百人を殺している

Behind the Headlines
Sunbeds killing hundreds each year
Wednesday July 25 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/07July/Pages/Sunbeds-killing-hundreds-each-year.aspx
日焼けマシンを使う若い人は最も悪性度の高い皮膚がんになるリスクが2倍であるとDaily Mailが報道した。一方Daily Telegraphは日焼けマシンが「がんリスクを20%増やす」という。これらの報道は西ヨーロッパにおける日焼けマシンの使用による悪性黒色腫のリスクについての大規模レビューに基づく。日焼けマシンを使うヒトは全く使わないヒトより20%悪性黒色腫のリスクが高い。がんのリスクは日焼けマシンを使う回数が多いほど増え、35才より若い年齢で使用を始めると約2倍になる(87%リスクが高い)。
著者らの推定ではヨーロッパでは日焼けマシンにより毎年3438例の新たな悪性黒色腫症例が発生している。悪性黒色腫はしばしば致死的なのでこれは問題である。英国では2010年の悪性黒色腫による死亡は2203であった。研究者らは毎年英国で100人が直接日焼けマシンの使用により死亡していると推定している。研究者らは現在18才未満については違法となっている日焼けマシンを全て使用禁止にすべきだとしている。Evening Standardはより安全な代用品としてフェイクタン(日焼け色のクリームなど)を使うことを指摘している。