食品安全情報blog過去記事

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オーガニック食品を食べることで「より健康にはならないだろう」

Behind the headlines
Eating organic food 'won’t make you healthier'
Tuesday September 4 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/09September/Pages/Organic-food-wont-make-you-healthier.aspx
Daily Telegraphが「オーガニック食品はより健康的ではない」と助言している。このニュースはオーガニック食品と通常の食品の健康影響を比較したたくさんの研究のレビューに基づく。国際的に合意された「オーガニック」の定義は存在しないが、ほとんどの人はそれが化学肥料や農薬やその他の化学物質を使わずに栽培された食品、肉については抗生物質や成長ホルモンを投与されていない動物のもの、と理解している。チャールズ皇太子のような多くのオーガニック食品推進者は有機栽培された食品はより健康に良く栄養価も高いと主張している。
しかしながらこのレビューでは普通の食品の代わりにオーガニック食品を食べることによる健康上のメリットを支持するしっかりした根拠はないことを発見した。これは懐具合の苦しい我々にとって安堵をもたらすだろう、なぜならば研究者らも指摘しているように、オーガニック食品は普通の食品よりしばしば高価であるからである。
研究者らはオーガニック製品には残留農薬が少ないことと、オーガニック食品に存在する細菌の抗生物質耐性が少ないことは発見した。人々がオーガニック食品を購入する留理由は栄養の他にもあるだろう。
最後に、この知見の解釈には幾分かの注意が必要である。用いられた研究方法に大きな差があるためレビューの結果の信頼性が落ちる。また健康影響を観察した試験でも最長2年であり、この研究から長期健康影響については結論できない。