食品安全情報blog過去記事

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2008年世界のがん負荷:世界12地域の障害調整生命年の系統的解析

Global burden of cancer in 2008: a systematic analysis of disability-adjusted life-years in 12 world regions
16 October 2012
http://www.iarc.fr/en/media-centre/iarcnews/pdf/TheLancetDALY2012.pdf
Lancetに10月16日発表されたIARCの科学者らによる研究で、がん負荷は世界のすべての地域で高いと結論した。
Isabelle Soerjomataram博士らは世界12地域184か国の27のがんによるDALYsを計算した。
世界全体では2008年はがんにより1億6900万年の健康な人生が失われた。直腸結腸、肺、乳腺、前立腺が多くの地域で総DALYの主な寄与がんであるがサハラ以南のアフリカと東アジアでは感染症関連のがん(肝、胃、子宮頸)が負荷となっている。
国や地域によりがんのプロファイルは大きく異なる。リソースの少ない国ではがんによる早期死亡の寄与が大きくなる。
Global burden of cancer in 2008: a systematic analysis of disability-adjusted life-years in 12 world regions
The Lancet, Early Online Publication, 16 October 2012
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2812%2960919-2/fulltext

  • Global burden of cancer: opportunities for prevention

The Lancet, Early Online Publication, 16 October 2012
Ahmedin Jemal
予防対策として最も重要なのはなんといってもタバコ。先進国では喫煙率が減少しつつあるが途上国で増加していてしかも途上国の方がリソースに乏しいため負荷が大きい。
先進国の肥満の多い国では運動や食生活の改善などが必要
感染症対策も必要でHBVワクチンはルーチンで行われるべき。
(日本人のがんパターンは途上国なので、感染症とタバコ対策が必要。でも大事なことは後回し・・。)