食品安全情報blog過去記事

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クランベリージュースは膀胱感染を「予防しない」

Behind the headlines
Cranberry juice 'won't prevent' bladder infections
Thursday October 18 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/10October/Pages/Cranberry-juice-no-good-in-preventing-bladder-infections.aspx
Daily Mailが「クランベリージュースで膀胱感染が治療できるというのは神話である」と報道した。この話はクランベリージュースとカプセルなどのクランベリー製品が女性に良くある膀胱やその他の尿路感染を予防するかどうかを調べた研究の大規模レビューに基づく。感染予防にクランベリージュースを使うというのはアメリカ先住民が起源である。今やそれはよく知られた自家製レメディになり、医師がこれまでの役に立つことを示唆する研究を元に女性に勧めることもよくある。クランベリーには細菌が尿路の壁にくっつくのを予防する物質が含まれるというのが理屈である。しかしこの新しい研究では、全体としてはクランベリー製品はプラセボや水や全く何の処置もしない場合と比べて膀胱炎などの尿路感染を減らさないことを発見した。
この更新レビューはコクラン共同計画によるものでその結果は信頼性が高い。クランベリージュースは一部の女性に少しだけメリットがあるかもしれないが、それには大量に飲む必要があり治療用としては許容できない。他のクランベリー製品についても効果は見られなかった。女性の尿路感染リスク削減法にはたくさんの水を飲む、衛生的にする、などがある。