食品安全情報blog過去記事

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フライドポテトや焦げたトーストは低出生時体重と「関連する」

Behind the Headlines
Chips and burnt toast 'linked' to low birth weight
Tuesday October 23 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/10October/Pages/Chips-and-burnt-toast-linked-to-low-birth-weight.aspx
Daily Mailが2つの恐ろしい食品に関する見出しを掲げた今日は、妊娠女性にとって検討教材だろう。新聞のオンライン版で「フライ製品を食べる妊娠女性は低出生体重児を生むリスクが高い」と言い、印刷版では「焦げたトーストを食べると胎児の成長が滞るのか?」と疑問型で書いている。見出しの背景にある「揚げ物の化学物質」はアクリルアミドである。先月はアクリルアミドが調理済みフライ製品に存在するというニュースが報道された。
アクリルアミドはジャガイモやパンなどのでんぷんの多い食品を高温で焼いたり揚げたりすると自然に生じる。しばらくの間我々のアクリルアミド暴露と発がん性についての不確実性が議論されていた。この研究ではアクリルアミドの発育中の胎児への影響を調べた。
研究者らは子どもが生まれたときの臍帯血のアクリルアミド濃度を測定した。アクリルアミド濃度が低出生体重と頭囲に関連するという一般的傾向を見つけた。平均して最もアクリルアミド濃度の高い赤ちゃんは最も低い群より132g軽かった。また頭囲は3.3mm少なかった。研究者らはフライ製品や焼いた製品などのアクリルアミド濃度の高い食品を食べたと報告する女性の臍帯血アクリルアミド濃度が高い場合が多いことを観察している。これはこれらの食品が体内のアクリルアミド濃度の高さに寄与していることを示唆するが、アクリルアミドが低出生時体重の直接の原因であることを証明することはできない。
FSAの助言は
・家庭でのフライ製品調理の際は明るい黄金色に
・トーストは許容できる限り薄い色に焼く
・前処理済み商品を調理する際には注意深く使用方法に従うこと