食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • 大型動物にはがんを抑制する秘密があるかもしれない

Natureニュース
Massive animals may hold secrets of cancer suppression
21 January 2013
http://www.nature.com/news/massive-animals-may-hold-secrets-of-cancer-suppression-1.12258
理論はがんリスクと生殖能力のトレードオフを示唆する
もし全ての細胞のがんになる確率が等しければ、鯨や象はヒトやマウスよりがんになるリスクが大きいはずである。しかし種を超えて体の大きさとがんになる確率に関連は見られない。新しいモデルによるとこのパラドックスは、動物ががんリスクと、子どもの数の最大化のような他の優先事項とのバランスをとっていることで説明できるかもしれない。
体の大きさとがんリスクの関連の無さは1970年代にオックスフォード大学の疫学者Richard Petoが気がついたことからPetoのパラドックスと呼ばれる。進化生物学者はこれは大型動物が小型動物にはない保護メカニズムがあるからだと考える。
フランスMontpellierの発生研究所の進化生物学者Benjamin Rocheらは4000世代にわたって最も優勢になる100の遺伝的変異戦略をシミュレートする理論的モデルを作った。このモデルに含まれるのは正常な細胞ががんになる原因となるプロトオンコジーン(がん原遺伝子)とがんを抑制する腫瘍抑制遺伝子の2種類である。がんになるためにはがん原遺伝子が活性化されがん抑制遺伝子が不活性になる必要があると考えた。チームはがん原遺伝子の活性化が体の大きさとともに一貫して減少することを見いだした。
彼らのモデルでは進化は必ずしもがん抑制遺伝子にとって都合が良くはない。これらのメカニズムはがんによる死亡率を減らすが費用もかかる−このモデルでは生殖能力である。
Evolutionary Applicationsに発表。
(同じ種類ならサイズが大きい方ががんリスクは高くなる。ハツカネズミとヒトでも大きさが違うのに細胞一個の大きさが同じなのがいつも不思議。)

  • 英国の幼児はヨーロッパで一番好き嫌いが多い?

Are British toddlers the pickiest eaters in Europe?
21st January 2013
http://www.webmd.boots.com/children/news/20130121/british-toddlers-pickiest-in-europe
5才未満の子どもがいる1005人の英国人母、1531人のフランス、スペイン、ドイツ、イタリア、オランダ、スウェーデン人母にオンラインアンケート調査をした結果。
69%の英国幼児はなんらかの嫌いな食べ物があってヨーロッパで一番。13%は毎食、8%はしばしば、好きではない食品を壁や床に投げる。
43%の英国母は嫌いなものを食べないことを認め、38%は最初の5分で諦める。39%は何かよいことができたりした場合に甘いお菓子をご褒美にあげる。さらに英国はオランダの次に少なくとも1日に1会は家庭で作った食事を与える率が低い。
英国母の51%は好き嫌いに困っている。69%は幼児の栄養について教えてもらったことがないと回答。18%は子どもの肥満や過体重がわからない。
英国栄養士会のAzmina Govindjiは親向けの助言として、残さず食べるよう強要しないこと、としている。食品との不健康な関係を作るから。好き嫌いの多い子の母親は口うるさい傾向がある−もっと穏やかなアプローチのほうがうまくいく。子どもが必要とする以上を与えたり食品をご褒美に使ったりしない。それから食事中は深呼吸してかんしゃくをおこさない。子どもの食べるものは1週間全体で考えてたまたま食べないことがあっても慌てない。など
(料理はしないとなるとなに食べさせているのだろう?子どもが怒るのは当然だったりして)

  • 高度肥満者の自宅での食品排出技術に議論沸騰

FoodBeat.com
At-Home Food Pump Technology for Morbid Obesity Sparks Controversy
by Angela Ayles | January 21, 2013
http://www.foodbeat.com/food-news/at-home-food-pump-technology-for-morbid-obesity-sparks-controversy/
肥満のヒトが食べたら、胃から内容物を皮膚までつなげた管で排出するというAspireAssistという製品がカナダで発売予定。
AspireAssist: A New Approach to Weight Loss
http://www.aspirebariatrics.com/about-the-aspireassist.html

  • 研究は9年間でADHDと診断される子どもが劇的に増加したことを発見

Study finds childhood diagnosis of ADHD increased dramatically over 9-year period
21-Jan-2013
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-01/kp-sfc011713.php
2001年から2010年の間にADHDと診断される子どもの率が劇的に増加し、特に白人で率が高い。非ヒスパニックの白人少女で90%増加。JAMA Pediatricsに発表。診断される割合は男の子のほうが女の子の3倍。家庭の収入が高いと診断率が高い