食品安全情報blog過去記事

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子ども用食品の金属−医療従事者向け情報

スウェーデン食品局Livsmedelsverket
Metals in foods for children – information for healthcare and medical services
23/01/2013
http://www.slv.se/en-gb/Group1/Food-Safety/Problems-with-certain-heavy-metals-and-minerals-in-foods-for-children-continue/Metals-in-foods-for-children--information-for-healthcare-and--medical-services/
スウェーデン食品局は乳児用ミルク、おかゆ、コメやオート麦や豆乳および特定医療用食品のマンガンヒ素、鉛などのミネラルや金属の量を調べた。
医療用製品の半分にマンガンが高濃度含まれる。一部の製品は子どもにとって有害な可能性のある量のヒ素や鉛を含む。これらについてLivsmedelsverketは医療従事者向けの助言を発表した。
全てのコメベースの製品(おかゆ、重湯、コメをベースにした飲料)は高濃度のヒ素を含むため、保護者に対して以下の助言を行う。
Livsmedelsverketは企業にこの結果を伝え、子ども向け食品の有害物質濃度を減らすことが重要だとした。
特定医療用製品
アレルギー、栄養失調、フェニルケトン尿症などの疾患のある子ども向けの27製品を分析した。一部の製品は、指示通りに使うと小さい子どもに有害健康影響を及ぼす量の金属を含むため、以下の助言を発表する
高濃度ヒ素
MiniMax Barnsondnäringには健康リスクとなる量のヒ素が含まれる。この製品は少量のみ使用し、ヒ素濃度がへらされるまで主な栄養源としないこと。
高濃度鉛
PKU gel/Vitafloには健康リスクとなる量の鉛が含まれる。
高濃度マンガン
ちょうど半分の製品のマンガン濃度が高かった。TDIが60 micrograms of manganese per kg body weight per dayなので5kgの子どもなら300 micrograms of manganese per dayが上限になる。
マンガンは微量必須元素であるため、ミルクなどは一定量以上のマンガンを含まなければならず添加されているがLivsmedelsverketの計算では設定されている量が高すぎる可能性がある。EUに結果を通知し規制改定を求める。

おかゆや重湯
40の4か月から3才までの子ども向けおかゆや重湯を分析した。全てのコメ製品はヒ素を含む。コメをベースにした食品を頻繁に食べる子どもは健康に有害影響を与える量を食べることになる。Livsmedelsverketは保護者は子どもにコメベースの製品を完全に中止する必要はないが、いつもコメベースの製品を与えるのはやめるべきで、他の種類の穀物を与えるべきである。グルテン不耐の子どもにはトウモロコシベースの製品もある。

一部の製品にはカドミウムや鉛が含まれるがその量は直ちに健康リスクとはならない。残念ながら食品には多様な量の有害化学物質が含まれる。子どもと大人の両方にとって一般的助言は、多様な種類の異なるブランドの食品を食べることである。同じ製品ばかり食べていると、もしそれが何かを多く含む場合には有害影響がある量を摂ってしまうリスクがある。

コメ飲料、オート麦飲料、豆乳
保護者向け助言
コメ飲料にはヒ素が含まれる。菜食主義や牛乳アレルギーなどでコメ飲料を定期的に飲んでいる子どもは健康に有害影響を与える量に到達する可能性がある。従って6才未満の子どもにはコメベースの飲料を飲ませないこと。