食品安全情報blog過去記事

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ウマ肉の安全性についての公式助言発表

Behind the Headlines
Official advice about horsemeat safety released
Monday February 11 2013
http://www.nhs.uk/news/2013/February/Pages/Official-health-advice-released-about-horsemeat-safety.aspx
汚染牛肉スキャンダルでウマ肉の安全性についての懸念が持ち上がっている。Daily Mailは「結局ウマ肉は有害なのか?」と尋ね、一方Guardianは「汚染されたウマ肉は健康に有害な可能性があると環境大臣が警告する」という。「牛肉」と表示されたいくつかの製品からウマ肉が確認されている。ウマ肉そのものは健康リスクではなく、一部のコメンテーターは脂肪が少ないので牛肉より健康的と主張している。
問題はそのウマ肉が違法にフードチェーンに導入されたのではないか、通常の食用肉の基準を満たしていない可能性がある、ということである。
特に、ウマにヒトや食用動物に使用が禁止された動物用医薬品フェニルブタゾンが使われたのではないかという懸念がある。フェニルブタゾンは関節炎や痛風などの治療に使われていたが重大な副作用があることで使用が中止された。このような副作用は極めて希で(3万人に1人と推定)あるが、効果のあるより安全な薬物があるために規制機関が念のため決定した。ウマ肉を含む製品からフェニルブタゾンは検出されていない。これを確認するためのさらなる検査が行われている。医務部長Dame Sally Daviesは、「人々の懸念は理解できる。しかしたとえフェニルブタゾンが微量検出されたとしても、それが健康に有害影響をもたらすリスクは極めて小さい。」と述べている。