食品安全情報blog過去記事

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香料物質に安全上の懸念

Flavouring substance raises safety concerns
16 May 2013
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/130516d.htm
香料物質3-アセチル-2,5-ジメチルチオフェンは遺伝毒性がある(つまりDNAを傷害する)ためヒト健康に安全上の懸念となる。遺伝毒性物質は意図的にフードチェーンに加えられるべきではない。これから数日中にEFSAの科学的助言はEUリスク管理者の3-アセチル-2,5-ジメチルチオフェンの香料として認可された物質リストからの排除に関する決定に貢献するだろう。
3-アセチル-2,5-ジメチルチオフェンは食品に焼けたナッツのような風味をつけるのに使われ、天然にも茹でたり調理した肉に含まれる。この物質を製造している業者は少なく使われている食品も限られている。全体の使用量は少ない(EUでの年間使用量は2.3kg)。EFSAは暴露評価をしていないが、食品からのこの物質への消費者暴露は極めて少ないと予想される。2003年に香料を評価し始めて以来、EFSAはEUで認可されている数百の香料について企業に追加データを求めてきた。本日発表されたCEFパネルの意見は追加データの要求の結果である。

  • FGE.19サブグループ5.2の香料物質3-アセチル-2,5-ジメチルチオフェンの再評価に関する科学的意見

Scientific Opinion on re-evaluation of one flavouring substance 3-acetyl-2,5-dimethylthiophene [FL-no 15.024] from FGE.19 subgroup 5.2
EFSA Journal 2013;11(5):3227 [10 pp.].
16 May 2013
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3227.htm
Salmonella typhimurium TA98, TA100 およびTA102系統で、ラット肝臓代謝活性化系(S9ミックス)存在下での突然変異試験陽性、Muta™Miceでのin vivo試験の肝臓で陽性だったため、CEFパネルはin vitroおよびin vivoで変異原性があると結論した。