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ビスフェノールAを検査した全ての乳児用ミルクと食品はBPAを含まず、食べても安全

All infant formulae and foods tested for Bisphenol A (BPA) found free from BPA and safe for human consumption
May 21, 2013
http://www.inspection.gc.ca/about-the-cfia/newsroom/news-releases/2013-05-21/eng/1369152187993/1369152195012
CFIAの各種食品の定期検査の一環として本日発表された調査結果では、ビスフェノールAを検査した全ての乳児用ミルクと食品はBPAを含まず、食べても安全である。
食品包装容器にBPAを使うことはカナダでは認められている。BPAポリカーボネートやエポキシ樹脂を作るのに使われている。食品の包装容器、特に金属の缶には、食品と金属の直接接触を避けるためにエポキシ樹脂で内部コートされている場合がある。BPAは、特に高温で(例えば缶詰食品の熱処理)、エポキシ樹脂から食品に移行する可能性がある。
ヘルスカナダは現在の食品包装由来の食事からのBPA暴露は、乳幼児を含む一般人にとって健康リスクとなることは予想されないと結論している。この結論は他の国際的食品規制機関によっても再確認されている。
CFIAは国産及び輸入乳児用ミルクと食品234検体について2010-2011年に検査した。検体には牛乳および大豆ベースのミルク127(粉末、そのまま使える液状、濃縮)、加工包装済み果物製品92、フルーツジュース15が含まれる。特にエポキシコーティングがされていることが予想される(プラスチック、耐水性プラスチックでコートされたボール紙、金属の縁がある紙の缶、金属缶、金属の蓋がついているガラス瓶など)多様な食品包装材を選んだ。
この調査で調べた乳児用ミルクや食品からBPAは検出されなかった。従って回収が必要なものはない。
この調査はヘルスカナダによる食品からのBPA摂取量推定更新に使われるベースラインを提供するだろう。カナダの食品中BPAについては基準値は設定されていないが、ヘルスカナダはBPAの暫定耐用1日摂取量(pTDI)を0.025 mg/kg体重/日としている。
もし高濃度のBPAが検出されれば、ヘルスカナダはそれが健康リスクとなるかどうかを評価するだろう。その評価は汚染レベルと暴露される頻度と食生活全体への寄与をもとに行われる。CFIAは押収やリコールなどのさらなる対応が必要かどうかを検討する。ヒト健康にリスクとなることが発見されれば直ちに一般むけにリコールが通知される。
検査結果の詳細は以下
2010-2011 – Bisphenol A in infant formulae and foods
http://www.inspection.gc.ca/food/chemical-residues-microbiology/chemical-residues/bisphenol-a/eng/1369145001923/1369145192697
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