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母親のヨウ素不足が子どものIQに悪影響を与えるか?

Behind the Headlines
Could a mother's lack of iodine harm her child's IQ?
Wednesday May 22 2013
http://www.nhs.uk/news/2013/05May/Pages/Lack-of-maternal-iodine-may-damage-childs-IQ.aspx
「母親の食事が3人中2人の赤ちゃんのIQに有害影響を与えているかもしれない」とIndependentが警告する、新聞は1面で妊娠女性のヨウ素欠乏が多いことを報告している。ヨウ素はおなかの中にいる赤ちゃんの脳や神経系の発達に重要な役割を果たしていてWHOは妊娠女性にヨウ素の多い食品を摂るよう勧めている。深刻なヨウ素不足は途上国における脳の障害の主要原因である。しかし新しい研究では、妊娠中の軽度から中程度のヨウ素欠乏でも子どもに認知機能低下に関連する可能性があることを示唆する。
この大規模研究では、妊娠女性のヨウ素レベルを測定し、その子どものIQを8才で、読む能力を9才で検査している。研究者らはヨウ素を十分に摂っていない女性の子どもの言語IQ、読みの正確さ、読解力が下位1/4になる可能性が高いことを見いだした。しかしながら全体としてのIQには有意差はなかった。
この種の研究には調べたのが一回のみ、といった限界がある。さらに親のライフスタイルや社会経済要因など多くの要因を補正しているが、因果関係を証明することはできない。さらに子どもの言語や読み能力の違いが実生活で子ども達に影響あるかどうかも明確ではない。しかしながらこの研究は妊娠女性が十分ヨウ素を摂る必要があることを強調する。
(日本人はむしろ摂りすぎだから)