食品安全情報blog過去記事

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妊娠中の鉄錠剤が「赤ちゃんをより健康にする」

Behind the headlines
Iron pills in pregnancy 'make babies healthier'
Friday June 21 2013
http://www.nhs.uk/news/2013/06June/Pages/iron-pills-in-pregnancy-make-healthier-babies.aspx
BBCニュースが「妊娠中に毎日鉄を摂ると小さい赤ちゃんが生まれるリスクが減る」と報道し、Daily Expressも同様の報道をした。このニュースは妊娠中の鉄サプリメントの使用と妊娠及び出産アウトカムの関連についての入手できる最良の根拠をレビューしたものによる。報告では全くサプリメントを使っていない場合に比べて鉄サプリメント使用は母親のヘモグロビン濃度を上げ、妊娠中の貧血リスクを半分にした。また赤ちゃんの生まれたときの体重が平均41.2g重く、低体重リスクが19%少なかった。また用量相関があった。
全体としてこれは妊娠中のサプリメント使用を支持する根拠を提供する。しかしながらこのレビューは低・中・高所得国を対象にしていて、英国では必要な鉄は食事から摂るべきである。現在妊娠中の血液検査で貧血である場合に鉄補充が薦められている。副作用の可能性があるため全ての妊娠女性にルーチンで勧められてはいない。しかし葉酸サプリメントは妊娠を検討している場合と妊娠12週まで薦められている。
Anaemia, prenatal iron use, and risk of adverse pregnancy outcomes: systematic review and meta-analysis
Batool A Haider et al.,
BMJ 2013;346:f3443
http://www.bmj.com/content/346/bmj.f3443?rss=1